アディーレ法律事務所に2か月の業務停止処分

アディーレ法律事務所に2か月の業務停止処分

過払い金請求の大手、弁護士法人アディーレ法律事務所が2か月間の業務停止処分を受ける方向という報道がありました。

 

過払い金請求を、法律事務所や法務事務所に依頼しようと考えていた人にとっては、不安を感じさせる内容だったと思いますので、背景を解説します。
(出典:2017年10月11日『日本経済新聞』)

 

弁護士法人アディーレ法律事務所は、テレビやラジオで積極的にコマーシャルを流していますので、名前を聞いたことがあるという方も多いでしょう。

 

弁護士法人アディーレ法律事務所の概要

2004年に石丸幸人弁護士によって設立され、2005年に弁護士法人化しています。主たる事務所は東京都豊島区に所在していますが、全国各地に従たる事務所を開設しています。

 

2017年10月現在で、法律事務所では日本最多となる86拠点を展開している日本最大手の法律事務所の一つです。2017年4月時点での所属弁護士数は、日本国内第6位となっています。

 

今回の業務停止処分の背景

弁護士会

今回の業務停止処分は、2007年10月11日に、東京弁護士会から下されたものです。

 

弁護士会とは、弁護士法第31条第2項に基づいて設立された弁護士の指導・連絡・監督などの事務を行なう弁護士にとっての強制加入団体です。日本の弁護士会の特徴として、弁護士・弁護士法人・外国法事務弁護士の懲戒業務について弁護士会が行っていることがあげられます。

 

これを弁護士自治と呼び、他国では裁判所が行うことが多いのですが、国家に相反する立場を取らざるをえない弁護士が正当な業務を行うためには、高度の独立性が必要であるという考えから、戦前には司法大臣の権限だった懲戒業務を、戦後に弁護士会に移したものです。

 

アディーレ法律事務所は、「今なら着手金1カ月間無料」などと期間限定を装ったキャンペーンを宣伝していたのですが、実際は5年近く実施。このため消費者庁が2016年2月、景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、同様の宣伝をしないよう措置命令を出していました。

 

この行政処分を受け、東京弁護士会などにアディーレ法律事務所や所属弁護士に対する懲戒請求が起こされていました。今回、2か月の業務停止処分として最終的にその処分が下されたということです。

 

当事者が法律の専門家ですから、当初から違法性を認識していたと考えるのが自然であり、東京弁護士会会長の渕上玲子弁護士は今回の処分について、次のようなアディーレ法律事務所を強く非難する談話を発表しています。

 

「実際の取引条件よりも有利であると一般消費者を誤認させ、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある極めて悪質な行為であり、しかも、長期間にわたって多数回反復継続されている組織的な非行と言わざるを得ません。」
引用:東京弁護士会弁護士法人アディーレ法律事務所らに対する懲戒処分についての会長談話

 

(更新)アディーレ法律事務所が業務再開

2017年12月11日、アディーレ法律事務所が2カ月間の業務停止処分期間を終えて業務を再開したという報道がありました。
(出典:2017年12月11日『日本経済新聞』)

 

アディーレ法律事務所は、「依頼者や取引先に多大なご心配、ご迷惑をおかけしたことを改めて深くおわびする」と謝罪。委任契約が解除になった顧客への対応を最優先で進めるということです。

 

アディーレ法律事務所では、懲戒処分を不服として日本弁護士連合会に処分取り消しを求めて審査請求していますが、事実認定に不服を申し立てているわけではありません。アディーレ法律事務所も、「処分を受けた景表法違反の事実に争いはなく、深く反省している」と説明しています。

 

景品表示法違反(有利誤認)の事実には間違いが無いが、処分の程度については異議があると、そういうことですね。

 

着手金無料が違法なわけではありません

これから過払い金請求を依頼しようと考えている人にとって重要なポイントは、着手金無料とか、それを宣伝する行為が違法という訳では無い、ということです。

 

弁護士法人アディーレ法律事務所が行っていた行為は、キャンペーン期間は1か月のみ、安いのは今だけですよ、と宣伝しておきながら、実はずっと着手金無料で依頼を請け負ってきたという、いわば詐欺広告的な手段であったために重大な問題となったのです。

 

当サイトでは、偽りの期間限定のキャンペーンを行っているような法律事務所、法務事務所は一切掲載しておりません。その点、ご安心して頂いて大丈夫です。

 

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